すべては今持っているちっぽけな「常識」を捨てることから始まる。
本書は、メディアにおいて「日本一幸せな働き方」と取り上げられ、話題となりました。
年間休日140日、育児休暇3年、ホウレンソウ禁止…なのに創業以来赤字ゼロ…
過去には、テレビ東京系「カンブリア宮殿」をはじめ45以上の番組に著者が出演されたそうです。
当時は大反響だったそうです!
本の概要
- タイトル:稼ぎたければ、働くな。
- 著 者 :山田昭男(未来工業創業者)
- 出版社 :サンマーク出版
読めば目からうろこ、今まで勉強していたビジネスの基本、常識は何だったのかと思ってしまう本書では、大まかには下記のような内容が記載されております。
- 「差別化」とは「常に考えること」
- 「泥棒」はどうやったら真面目に働くか
- 稼ぎたいなら大損してこい
- なぜ、ノルマをなくしたら業績が上がったか
- 優秀な営業マンは「ねぇ」が使える
- マイナスの空想力より、プラスの想像力
- 「金を出すからどんどん遊べ」が未来工業式
- 社長が働かなければ、会社は伸びる
- 人を動かしたいなら、命令するな!
- 仕事の能力と「器」の大きさは関係ない
【本書の要点】個人的【ピックアップ】
- 日本には600万の会社があるが、そのうち、一年間で4千万円以上儲かっている会社は、全体の3%
- 世の中の97%と同じ働き方をしていたのでは、いつまでたってもうまくいかない。
ならば、常識の真逆をとことんやってみる。 - 今まで思うように稼げなかった人間は、働き方を変える(差別化)することで稼ぐ人間になれる。
- すぐれたアイデアに知識や才能はいらない。必要なのは「なぜ?」と思う感覚。
- 小さな会社や一個人が、力のある相手とまともに渡り合おうと思ったら、先手を取るのが一番。
- ホウレンソウは禁止。いちいち上の指示や判断を仰いでいると、自分の頭で考えなくなるから。
- パソコンや携帯がなくても生きていける。
- 組織をまとめるのに人事部はいらない
- 出戻り社員こそが会社の「宝」
- 「0%のリスク」より「100%の失敗」を誇れ
- 信じるところに「ダメ社員」は生まれない
- 日本は世界一腕がよくて、世界一バカな国
- 実際の商品のヒントを持っているのは、それを使って仕事をする現場の人間
- 小さな倹約、大きな浪費が大切。基準は、「やる気が出るか」「人が喜ぶかどうか」
- 社員のやる気を100%引き出すのが社長の仕事
- 人は仕事だけで生きているのではない
- 「よそから買わずに、うちから買ってください」と頼むことも立派な営業。
- 他社と同じ製品なら、プラスアルファの価値をつけること。
- お客と仲良くなる一番手っ取り早い方法は、初対面から馴れ馴れしく話しかけること。
- 能力のない人間はやたらとマイナスの空想をする。空想するから稼げなくなる。
- 人を本当にやる気にして働かせようと思ったら、先にたっぷりアメを与えなければいけない。
- 大切なのは、いかに本人を落ち込ませずに、やる気を引き出すか。
- 仲間意識は、社員のやる気を育てる一番の栄養になる。
- 育たないのは、育てられる人間のせいではなく、育てる人間が悪いのだ。
- 「芸は道によって賢し」
どこを読んでも、刺さる言葉ばかり出てくるので何点かに絞るなんてことはせずに、ありのまま、良いと思ったところを抜粋いたしました。
すぐれたアイデアに知識や才能はいらない。必要なのは「なぜ?」と思う感覚
あなたは社会人になって何年目でしょうか。それとも、学生でしょうか。
いずれにせよ、人生を流れる時間のおもむくままに、やり過ごしていませんか。
私自身がそうだったのですが、いや、今もそうかもしれませんが(; ・`д・´)
何に対しても受け入れる器ばかりが大きくなり、許容して、テストや仕事をやり過ごしてきたように思います。
とりあえず、今を乗り切ればよい。
次の休みまで乗り切ればなんとかなってる。時間がたてば何とかなっている。
そんな生き方をしてきましたが、生き方を改めなければいけないと思いました。
なぜなら、 「なぜ?」と思う感覚さえあれば、知識も才能もいらないからです。
質問力って一時話題になりましたよね?疑問を持つ感覚さえあれば人生変わってくるのではないでしょうか。
人の話を聞くとき、本を読むとき、テレビを見るとき…
いつでもただ単に「聞く」、「読む」、「見る」をしていてはもったいないのです。
あなたの貴重な時間が消費されているにも関わらず、あなたの利益になっていない。
そんなことはもったいない!
とりあえず「なぜ?」と思うことから始めましょう。対象は何でもいいのです。習慣を変えれば人生は変わり始めると信じましょう!
社員のやる気を100%引き出すのが社長の仕事
どの社員にも持てる力の100%を出してもらうのが会社の責任である以上、たとえリーダーシップを発揮できなかったとしても、それ以外の分野で得意な能力があれば、それにふさわしい環境を整えてやれば良い。
稼ぎたければ、働くな。より
すみません。まず恐らく社員である我々に対しては関係のない話かもしれません。
しかし、社員である我々の逃げ道として、言い訳として、自分を擁護するための言葉として、心を軽くするための言葉として覚えておいていただけませんか?
そうです。あなたの力が発揮できていないのは社長の責任です。
どれだけダメ社員だとののしられても、バカにされても、出来ないと言われても。
適材適所、適任の仕事を見つけて与えない社長が悪いのです。言い訳上等です。
あなたには必ず、出来ることがあります。出来ることを実行できる環境に身を置きましょう。
経営はチームワーク
社員一人ひとりがプロとしてそれぞれの役割に徹し、その立場からみなが自由に発言し合って、ひとつの価値を作り上げていく。そういう組織のほうが、確実に強く、時代に柔軟に対応して生き残っていく。
稼ぎたければ、働くな。より
「音楽の合奏も芝居も、どれかひとつだけが飛び抜けていればよいというものではない。一つ一つの要素を足した結果、新しいものが生まれてこなければいけない。」
「全員の力と個性のバランスがうまく取れ、融合してこそ、組織は成長し、新しい価値を生み出していく。」
いまだに個人商店のような働き方を続けている会社は多いのではないでしょうか。
個人商店のような形態から組織経営に移行しようとしている会社 も多いとは思いますが、働いている社員にも移行するという意志は浸透しているのでしょうか?
私は、個人商店のような形態から組織経営に移行しようとしている会社で働いていたことがあります。
ですが、役職を持っている人間には浸透しておらず、会社の方針と食い違ったことを役職持ちの人間からさんざん言われました。そういう経験をされている方も多いと思います。
近年では様々なところで、個人では戦えなくなっていくのでチームワークを築いて課題を乗り越えて行きましょうといった声を聞くようになりました。
ですが、まだまだ個人で戦おうとしている人が多いのではありませんか。
時代の変化に伴い、個人も柔軟に変わっていかなかければならない時代だということを本書は訴えてくれているように思います。
アクションプラン
- 「なぜ?」と思う感覚を育てよう!
- マイナスの空想をやめて、1歩を踏み出そう!
- 自分の出来ること、得意なことを考えてみよう!
所感
仕事、時間、人生に追われている人は心に余裕がない。自身を振り返る余裕もない。
まさに過去の自分がそうだった。
誰かのアドバイスを受け入れる余裕もなくなってしまうけれど、もし過去の自分に連絡することができるなら本書に書いてあった以下の言葉を連絡したい。
「追われるように仕事に向き合う姿を目の当たりにするたびに、一度自分の足元をじっくり見直し、本当に必要なこと、不必要なことは何なのかを考えたら良い。」
稼ぎたければ、働くな。より
幸せって目の前にあるのに、なぜか見失ってしまうんですよね。
幸せな状態は奇跡なのに、それが当たり前だと思ってしまってどんどん欲が深くなっていく。
自身の置かれている状況に幸せを見出すことができたら、心も楽になりそうですね。
「幸せとはただ規模を大きくすることではない。身近にいる人間が幸せかどうかの方がよほど大切なのである。」
仕事人間になってしまう前に、自分自身を見つめたいですね。
就職する前に自己分析をしたと思うのですが、一定期間ごとに自己分析をすることも大切かなと思います。
自分自身を大切にするために。これからを考えるために。
「仕事はあくまでプライベートを充実させるためにやるもの。ムダが人間らしさをつくり、ムダが人間を育てる。」
出版されてから時間が経過しているものの、頑張って仕事をしている人を励ましてくれる内容になっているオススメの本ですので、気になった方はぜひ、本書を読んでみてください!